• はやうまれ

遺言適齢期?!


 九州相続診断士会の定例会に出席し(私は相続診断士)、弁護士の方から「遺産分割対策」についてのお話を伺いました。その中で出てきた言葉が遺言適齢期。一般の方へのセミナーで「遺言書を作成する適齢期は何歳ですか?」とご質問があったそうです。お答えの前に・・・

平成27年度に相続税の基礎控除額が減額された事に伴い、課税対象となった方が約108万人。

そして、そのうちどれくらいの方が遺言書を作成されているのか、のデータがあります。

(年度が揃っていませんが最新のもので)

平成26年度 全国・遺言公正証書作成件数         約10万件

平成25年度 家裁が検認した公正証書以外の遺言の数   18,058件

合計しても約11万件、なので10人に1人程しか遺言書を作成されていなかった事がわかります。公正証書でなくても、ご自分で書かれた自筆証書遺言を準備されている方もいらっしゃるので一概には言えませんが、やはり遺言書はまだまだ身近なものではないと感じています。

そして弁護士さんが考えた遺言適齢期は、65歳~75歳。

お仕事をリタイアされてから、遺言能力が無効とならないまでに。との事でした。(厳しい言葉ですが、認知症などの症状はさけて通れない可能性です)

また、これが興味深いデータなのですが、「遺産分割事件数の財産額」つまり財産がいくらの所がもめるのか。

平成25年度では、争われる財産額は5,000千万円以下が約75%を占めるとの事です。遺産分割は少ない金額程もめるものなのですね。資産を沢山お持ちの方・事業をされている方は既に相続対策をされて分割を考えている、とみることも出来ます。

以前のブログに「自分の資産は自分で守らなければならない」と書いたことがあります。それと同じく、自分の資産をどう残すかも考えなければならない時代なのだと強く思います。

遺言書は必要です。財産の多い少ないにかかわらずです。残された家族にとって、遺産を分ける時に心の拠り所となるからです。法定相続分では表せない感情・思い入れを知ることができる唯一のものだからです。

遺産相続に完璧な平等はあり得ないと思います、そこにそれぞれの思い出や大切にしたいものを反映させるのはとても困難だからです。だからこそ亡くなった人が「本当はどうして欲しかったのか」を知る事が必要であり、残された家族はそれによって様々な感情を納得させることが出来るのではないかと思います。

これがきっかけとなって、一つでも遺産相続の争いが回避できれば・・・と願っています。


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